
iDeCoの始め方の手順
iDeCoの始め方を、申し込む前の確認から掛金の引き落とし、運用商品の選択まで順に並べました。国民年金基金連合会の手数料は加入時2,829円と掛金1回ごとに105円で、窓口の金…
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「会社員のiDeCoは月2.3万円まで」。この覚え方で合っているのは、会社に企業年金がない人だけです。企業型DCや確定給付型の年金がある会社員は、2024年12月から「月5.5万円から会社の掛金を引いた残り、ただし2万円まで」になりました。会社の掛金が多い人は、iDeCoにほとんど入れられないこともあります。そして2026年12月分からは、会社員の枠が月6.2万円にまとめられます。ただ、見落とされがちなことが1つあります。上限が上がっても、あなたの掛金は自動では増えません。増やすには自分で手続きが要ります。今の上限と、あと2か月で変わる上限を、公式の原文で並べました。
iDeCo(個人型確定拠出年金=自分で掛金を出して運用し、原則60歳以降に受け取る年金)の掛金は、月5,000円から1,000円単位で決めます。上限は立場で違います。今の上限と、2026年12月分からの上限を1つの表にしました。
| 立場 | 2026年11月分まで | 2026年12月分から |
|---|---|---|
| 自営業・フリーランスなど(第1号)、60歳以上などで国民年金に任意加入している人 | 月6.8万円(国民年金基金・付加保険料と合わせて) | 月7.5万円(同じく合わせて) |
| 会社員で、会社に企業年金がない | 月2.3万円 | 企業年金などの掛金と合わせて月6.2万円に一本化 |
| 会社員で、企業型DCや確定給付型(DBなど)がある | 月5.5万円-(企業型DCの会社の掛金+DB等の掛金相当額)、ただし2万円まで | |
| 公務員 | 月5.5万円-共済掛金相当額、ただし2万円まで | |
| 会社員などに扶養されている配偶者(第3号) | 月2.3万円 | 月2.3万円(変わらない) |
会社の掛金の額は、企業型DCがある人なら加入者向けのWebサイトに表示されます。DBだけの人や公務員は、確かめ方が勤め先ごとに違うので、人事や総務に聞くのが早いです。
2024年11月までは、確定給付型の年金がある会社員と公務員の上限は月1.2万円でした。12月1日から2万円に上がっています。ここだけ見れば引き上げです。
ただ、同時に「会社の掛金と合わせて月5.5万円まで」という式が、確定給付型の人にもかかるようになりました。iDeCo公式も、上限が小さくなったり、最低額の5,000円を下回って掛けられなくなったりすることがある、と書いています。
式に数字を入れてみます。仮の人です。
Fさんのように掛けられなくなった人は、資産が25万円以下などの条件を満たせば、脱退一時金(途中で受け取れる例外)の対象になるとiDeCo公式は説明しています。
2025年6月13日に成立した年金制度の改正法で、iDeCoの上限と加入できる年齢が変わります。施行日は、政令(令和7年政令第441号)で2026年12月1日と定められました。厚生労働省のページではまだ「施行予定」と書かれていますが、日付は政令で決まっています。
厚生労働省とiDeCo公式の資料で確かめられたのは、次のことです。
見落としやすいのは、上限が上がっても掛金は自動では増えないことです。増やしたい人は掛金額の変更手続きが要ります。掛金の変更は通常1年に1回までですが、2026年12月1日から2027年11月30日の間に、初めて改正前の上限より多くする変更は、その1回に数えないと国民年金基金連合会が案内しています。
まだ決まりきっていないこともあります。12月分に間に合わせる事前受付について、公式の案内は「2026年9月頃からの受付を予定」という書き方で、細かい日程は加入している金融機関に聞くように、としています。私が確かめられたのはここまでです。
このブログでは、お金の話に3つの質問を当てています。2つ目は「自分が損する場合は書いてある?」です。
iDeCoの説明は、掛金が全額所得控除になる話から始まることが多いです。これは国税庁の説明どおりで、iDeCoの掛金は小規模企業共済等掛金控除として、払った全額が所得から引かれます。仮の人で計算すると、次のようになります。
| Cさん(会社員・企業年金なし) | Dさん(扶養されている配偶者・所得なし) | |
|---|---|---|
| 掛金 | 月2.3万円(年27.6万円) | 月1万円(年12万円) |
| 所得税・住民税が軽くなる額(年) | 55,200円 | 0円 |
| 国民年金基金連合会の手数料(1年目) | 4,089円 | 4,089円 |
Dさんの行が、損する側の話です。所得控除は、引く元の所得がなければ効きません。iDeCo公式も、第3号の人が控除のメリットを受けるには課税所得が必要だと書いています。それでも手数料はかかります。2年目以降も、国民年金基金連合会の分だけで年1,260円です。
損する場合は、ほかに3つあります。
運用の損は、iDeCo公式のよくある質問にあるとおり補てんされません。元本確保型の商品を選んでも、手数料の分は減ることがあります。
私なら、上限を調べる前に、勤め先の企業型DCやDBの掛金の額を先に確かめます。2024年12月からの式では、会社の掛金が決まらないとiDeCoの上限も決まらないからです。
次に、60歳まで触れない額を決めます。上限は「ここまで入れてよい」という線で、「ここまで入れるべき」という目標ではありません。途中で使うかもしれないお金は、いつでも引き出せる積立に回すほうが私には合っています。その使い分けはNISAの枠が翌年に戻る仕組みの記事で書きました。
老後にいくら要るのかがまだ決まっていないなら、そちらが先です。「老後2,000万円」の前提を確かめた記事で、数字の置き方を整理しています。
上限が分かったら、申し込みの順番です。iDeCoの始め方と手数料の仕組みに手順を並べました。
iDeCoは老後のお金を「積み立てる側」の話でした。受け取る側にも選び方があります。公的年金を70歳まで遅らせたら何歳で元が取れるかは、年金の繰下げの損益分岐で月単位に計算しました。
次にやることを1つ挙げるなら、会社員の人は企業型DCの加入者サイトか人事の案内で、会社が出している掛金の月額を1つ書き出してください。5.5万円からそれを引けば、今の上限が出ます。
あなたのiDeCoの上限は、12月分から増えますか、変わりませんか?
2026年11月分までは、企業年金がない会社員は月2.3万円です。企業型DCや確定給付型の年金がある会社員は「月5.5万円-(企業型DCの会社の掛金+DB等の掛金相当額)」で、2万円までです。2026年12月分からは、企業年金などと合わせて月6.2万円の共通の枠になります(厚生労働省・iDeCo公式)。
増えません。増やしたい人は掛金額の変更手続きが必要です。2026年12月1日から2027年11月30日の間に、改正前の上限より多くする初めての増額は、年1回の変更回数に数えないと国民年金基金連合会が案内しています。
所得控除は、課税所得がないと効果がありません。iDeCo公式も、第3号の人が控除のメリットを受けるには課税所得が必要だとしています。国民年金基金連合会の手数料(加入時2,829円、掛金を払うたびに105円)はかかります。