
退職金の税金はいくら?退職所得控除と勤続年数で3人を計算
勤続10年で退職金500万円なら、所得税と住民税は合わせて75,525円。退職所得控除と「2分の1」の計算を国税庁の原文で確かめ、勤続3年・30年の人も計算しました。申告書を出…
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「自己都合で辞めると、失業保険は2か月出ない」。この話、今は古くなっています。2025年4月1日以降に辞めた人は、出ない期間(給付制限)が原則1か月になりました。さらに、決まった教育訓練を受けていれば、その1か月もなくなります。30歳・賃金日額1万円の仮の人で計算すると、辞めてから支給の対象になる最初の日まで47日、90日分で567,630円です。
失業保険は、正式には雇用保険の「基本手当」といいます。会社を辞めた人が、次の仕事を探す間の生活費として受け取るお金です。
正当な理由なく自己都合で辞めた人には、出ない期間が2段あります。
厚生労働省のリーフレットでは、給付制限は辞めた日が2025年4月1日以降なら原則1か月、3月31日以前なら原則2か月です。ただし、辞めた日からさかのぼって5年の間に、正当な理由のない自己都合退職で受給資格の決定を2回以上受けていると、3か月になります。重大な理由で解雇された場合(重責解雇)も3か月です。
もらうための条件は、辞める前の2年間に、雇用保険に入っていた期間が通算12か月以上あること。倒産や解雇で辞めた人などは、辞める前1年間に6か月以上で足りる場合があります。
もう1つの見直しが、給付制限の解除です。次のどれかを「辞める前の1年以内に受けた人」か「辞めた日以後に受けている人」は、給付制限がなくなります。待期7日が終われば、支給の対象になります。
ただし、条件は細かい。2025年4月1日以降に受講を始めたものに限られ、途中でやめた場合は当てはまりません。しかも自動では外れず、ハローワークへの申し出が必要で、その申し出には期限があります。
仮の人で数えます。Cさんは30歳、雇用保険に5年入っていた会社員です。自己都合で2026年10月31日に辞めます。この5年で自己都合退職は初めて。辞める前6か月の給料の合計は180万円とします。
ハローワークでの手続きは、辞めてから10日後の11月10日と仮に置きました。離職票が届く日によって、ここは前後します。
| Cさんの場合 | 出ない期間 | 支給の対象になる最初の日 |
|---|---|---|
| 今の制度(給付制限1か月) | 待期 11/10〜11/16、給付制限 11/17〜12/16 | 12月17日(辞めて47日目) |
| 教育訓練で給付制限が外れた場合 | 待期 11/10〜11/16 だけ | 11月17日(17日目) |
| 参考:改正前の2か月だったら | 待期のあと 11/17〜翌1/16 | 翌年1月17日(78日目) |
47日。改正前より1か月早いものの、辞めた翌月の生活費はまるごと自分で持つことになります。
次は額です。手順は2段。基本手当の1日の額(基本手当日額)は、まず「賃金日額」を出します。辞める前6か月の給料の合計を180で割った額で、Cさんは180万円÷180=1万円です。
これに給付率をかけます。給付率は50〜80%で、給料が低い人ほど高くなる仕組みです。2026年8月1日からの厚生労働省の計算式では、30歳以上45歳未満で賃金日額が5,480円以上13,490円以下の人は、次の式になります。
| 計算の段 | Cさんの場合 |
|---|---|
| 賃金日額 | 180万円÷180=10,000円 |
| 基本手当日額 0.8w-0.3×{(w-5,480)÷(13,490-5,480)}×w | 8,000-1,692.88=6,307.12 → 6,307円(給付率 約63%) |
| 所定給付日数(一般の離職者・加入10年未満) | 90日 |
| 90日分 | 567,630円 |
自己都合で辞めた人の給付日数は、年齢では変わりません。加入年数だけ。Cさんの5年は90日の枠です。
このブログでは、お金の話に3つの質問を当てています。1つ目は「その数字の出典は?」です。
「自己都合でも今は1か月で失業保険が出る」「講座を受ければすぐ出る」。どちらも元は厚生労働省の同じリーフレットです。原文に戻ると、短い説明で落ちている条件が見えてきます。
数字だけが切り取られて広がる話ほど、原文の注にある条件が抜けやすいと私は考えています。
このブログでは副業も扱っているので、ここは厚めに書きます。見落とす人が多いところです。失業保険を受けている間に働いたら、どうなるか。
厚生労働省の研究会資料に引用された雇用保険の業務取扱要領(ハローワークの事務の手引き)では、線は1日4時間です。
減り方は計算式で決まっています。少しややこしい。その日の収入から控除額1,429円(2026年8月1日から)を引き、基本手当日額を足した額が、賃金日額の80%を超えると、超えた分が減ります。
Cさんが4時間未満の内職で1日5,000円稼いだとします。(5,000-1,429)+6,307=9,878円で、賃金日額の80%の8,000円を1,878円超えます。その日の手当は6,307-1,878=4,429円です。収入から控除額を引いた額だけで8,000円以上になる日は、手当は出ません。
どちらの場合も、失業認定申告書に書いて申告します。ハローワークの「不正受給の典型例」には、内職や手伝いの事実と収入を書かなかった場合や、自営を始めたのに書かなかった場合が並んでいます。不正受給と判断されると、受け取った額を返すうえに、その2倍以下の額の納付を命じられることがあります。
会社を辞めてフリーランスや開業を考えている人は、ここが分かれ目です。短く言うと、線は「専念」です。
基本手当は、就職しようとする意思と能力があるのに仕事に就けない「失業」の状態の人に出ます。同じ取扱要領の引用では、内職や自営だけを希望する人は、働く意思がある人としては扱えないとされています。一方で、仕事探しと並行して創業の準備や検討をしていて、自営の準備に専念しておらず、ハローワークの職業紹介に応じられるなら、働く意思がある人として扱うことが可能とも書かれています。
つまり「開業の準備をしたら即だめ」とは書かれていません。ただ、準備に専念しているとみなされれば対象外で、自営業を始めた日は「就職」です。どこからが専念かの線は、原文からは読み取れませんでした。個別の判断はハローワークがします。
辞める前なら、私なら先に「辞める日」と「5年以内の自己都合退職の回数」を確かめます。この2つで、出ない期間が1か月か3か月かが決まるからです。
次に、辞めた月から支給の対象になるまでの生活費を数えます。Cさんなら47日分、振り込みまで含めるともう少し先です。その間は手当がない前提で、手元のお金で何日もつかを先に出します。
副業や開業の準備を続けるつもりなら、私なら手続きの最初の日にハローワークで「こういう作業をする予定」と伝えて、申告の仕方を聞きます。4時間の線と収入の書き方は、あとから直すより先に聞くほうが楽です。
辞めるときにはお金の話がほかにも動きます。退職金が出るなら勤続年数ごとの退職金の税金、副業の収入があるなら副業20万円以下の住民税の手順もあわせて確かめておくと、辞めた年の手取りが読みやすくなります。
次にやることを1つ挙げるなら、辞めた日(予定日)と、この5年に自己都合で辞めて手続きをした回数を紙に書いてください。それで給付制限が何か月かが決まります。
もし来月辞めたら、支給の対象になる日までの47日を、手元のお金で乗り切れそうですか?
辞めた日が2025年4月1日以降なら、ハローワークで受給資格が決まった日から待期7日、その後の給付制限が原則1か月です(厚生労働省のリーフレット)。5年間に2回以上、正当な理由のない自己都合退職で受給資格の決定を受けていると給付制限は3か月です。お金は失業の認定を受けた後に支給されます。
教育訓練給付金の対象講座や公共職業訓練などで、2025年4月1日以降に受講を始めたものを、辞める前1年以内に受けたか、辞めた日以後に受けていれば、給付制限が解除されます。途中でやめた場合は当てはまらず、ハローワークへの申し出(期限あり)が必要です。
働いた日は失業認定申告書で申告が必要です。原則1日4時間以上は就職の扱いでその日の分は出ず、4時間未満の内職・手伝いは収入に応じて減額または不支給になります(2026年8月1日からの控除額は1,429円)。申告しないと不正受給になります。