住宅ローン控除はいくら戻る?2026年入居の省エネ基準は年14万円で頭打ち
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住宅ローン控除で戻る額は、年末のローン残高×0.7%です。ただし、2026年に入居する省エネ基準の新築では、1年に戻る上限が14万円。残高が2,000万円を超えても、それ以上は増えません。
「3,000万円借りたから、毎年21万円戻る」。そう思っていると、1年あたり7万円ぶん、見込みが外れます。
まず1分チェック:自分の家はどの種類?
- 入居する年はいつですか。この記事は2026年入居の新築が対象です
- 家は「認定住宅」「ZEH水準」「省エネ基準適合」「それ以外」のどれですか。売買契約書や、建築会社の書類で確かめます
- 床面積は50㎡以上ですか。合計所得が2,000万円以下であることも条件です
2つ目で「それ以外」になる人は、先に次の節を読んでください。
3つの質問の1つ目:「14万円」の出どころは?
この記事は、3つの質問の最初、「その数字の出典は?」で確かめました。出どころは、国税庁タックスアンサー No.1211-1です(令和8年4月1日現在の法令等)。
式は2つだけです。年末のローン残高に0.7%をかける。そして、住宅の種類ごとの「控除限度額」を超えたら、そこで止める。2026年入居の限度額は、表のとおりです。
| 住宅の種類(2026年入居) | 期間 | 1年の上限 | 頭打ちになる残高* |
|---|---|---|---|
| 認定住宅(長期優良・低炭素) | 13年 | 31.5万円 | 4,500万円 |
| ZEH水準の省エネ住宅 | 13年 | 24.5万円 | 3,500万円 |
| 省エネ基準に適合する住宅 | 13年 | 14万円 | 2,000万円 |
| それ以外の住宅 | 原則なし | 0円 | - |
残高別に計算:省エネ基準の家で、年にいくら戻る?
省エネ基準に適合する新築に、2026年に入居した仮の人で計算します。年末のローン残高が変わると、その年の控除額はこうなります。
| 年末のローン残高 | 残高×0.7% | その年の控除額 |
|---|---|---|
| 3,000万円 | 21万円 | 14万円(上限で止まる) |
| 2,000万円 | 14万円 | 14万円 |
| 1,500万円 | 10.5万円 | 10.5万円 |
| 1,000万円 | 7万円 | 7万円 |
1行目を見てください。3,000万円借りても、上限があるので14万円で止まります。残高が3,000万円から2,000万円に減るまでの間、控除額は毎年14万円のままです。
つまり、借りた額を増やしても、控除は増えない範囲があります。控除を目当てに借りる額を増やすと、払う利息のほうが多くなることも、計算上はありえます。
「それ以外の住宅」は、原則ゼロ
いちばん見落としやすい点です。国税庁の表では、省エネ基準に適合しない新築(その他の住宅)は、2024年以降の入居で控除の期間が0年になっています。ただし、建築確認などの日付の条件を満たす場合は、10年・上限14万円になります(国税庁 No.1211-1)。
家を選ぶ段階で、省エネ基準に適合しているかを確かめないと、控除そのものが使えない場合があります。売買契約書の前に、書類で確かめる項目です。
いつ、どうやって戻る?1年目は確定申告、2年目からは年末調整
「いくら戻るか」の次に迷うのが、戻る時期と手続きです。国税庁の No.1213 では、会社員(給与所得者)の手続きが年で分かれています。
- 控除を受ける最初の年分:確定申告書を出す必要があります。計算明細書、金融機関の「年末残高等証明書」、家屋の登記事項証明書、契約書の写しなどを添えます
- 2年目以後:勤務先の年末調整で控除を受けられます。税務署から送られてくる控除証明書(申告書を兼ねたもの)と年末残高等証明書を、勤務先に出します
戻る時期は、確定申告で出した場合の国税庁の案内では、2〜3月の申告期間中は還付金の支払いにおおむね1か月から1か月半かかります。自宅から e-Tax で出した還付申告は3週間程度で処理されます。訂正申告や書類の不備、書面での別送があると、3週間の対象から外れます。
損する場合:引ききれないと、戻らない分が出る
控除は、まず所得税から引かれます。引ききれない分は、住民税から引かれますが、こちらにも上限があります。課税総所得金額等の5%、最高9.75万円です(国土交通省、2026年6月更新のページ)。
仮の人で確かめます。控除額が14万円。この人の所得税が6万円なら、残りの8万円は住民税から引かれます。住民税の上限が9.75万円なら、8万円は収まって、14万円まるごと戻ります。
では、所得税が3万円、住民税の上限が6万円の人なら。14万円のうち、引けるのは合わせて9万円。5万円は戻りません。
年収が低めの人や、共働きで夫婦のどちらかに借入を集める人は、この「引ききれない」が起きやすくなります。控除額の表だけで安心しないでください。
私ならこうする
私なら、まず家の種類を書類で確かめます。次に、「年末残高×0.7%」と「上限」の小さいほうを、残高が減っていく年ごとに書き出します。最後に、自分の所得税と住民税の額で、引ききれるかを見ます。
ここまでやると、「毎年いくら戻る」が1つの数字ではなく、年ごとに変わる数字だとわかります。借入額を決めるのは、そのあとです。
この記事でわからないこと
- 子育て世帯・若者夫婦世帯の上乗せ。上限が上がる条件は、この記事では扱っていません
- 中古住宅と、増改築の場合の上限と期間
- 国税庁ページの借入限度額の表。画像のため読めておらず、上の「頭打ちになる残高」は筆者の逆算です
- 初年度の申告の手続きと、あなたの所得税・住民税の額
金利が上がると、控除より利息のほうが大きくなる場合があります。金利が1%上がったときの返済額の計算と合わせて見ると、全体がつかめます。賃貸と持ち家の比べ方は賃貸と持ち家、35年で総額を比べたに書きました。
次にやることは1つ。契約前の書類で、家が「認定」「ZEH水準」「省エネ基準」「それ以外」のどれかを、1行で書き出してください。
あなたの検討している家は、書類の上で、どの種類になっていますか?
よくある質問
住宅ローン控除は、2026年入居だといくら戻りますか
年末のローン残高の0.7%です。ただし上限があり、2026年入居の省エネ基準適合の新築は年14万円、ZEH水準は24.5万円、認定住宅は31.5万円です(国税庁 No.1211-1、2026年10月26日確認)。
借入額が多いほど、控除も多くなりますか
上限までです。省エネ基準の新築なら、年末残高が2,000万円(0.7%で14万円)を超えても、その年の控除は14万円で止まります。上限が頭打ちになる残高は、上限÷0.7%の筆者の計算です。
所得税で引ききれない分はどうなりますか
住民税から引かれます。ただし上限は、課税総所得金額等の5%、最高9.75万円です。それでも引ききれない分は戻りません(国土交通省、2026年6月更新のページ)。
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